中古マンションを検討される時のポイント その②

アート不動産 加我です。

今回は前回に引き続き、中古マンションの検討ポイントの内「管理」に関するお話です。

「管理状態」がマンションの寿命を左右する 

管理状態はマンションの寿命を左右します。
内覧では外壁・廊下・バルコニーのヒビ割れ、塗装の剥がれ、タイルに浮きがある、または放置されていないかなどを確認しましょう。

また共用設備の利用状況からも、日常の管理状態の良さを感じることができます。
駐車場やエントランス、ゴミ置場などの清掃が行き届いているか、駐輪場が整理されているか、きれいに使用されているかでわかることもあります。

維持管理の中核となるのが、管理組合の存在です。
管理規約や長期修繕計画、これまでの修繕記録はあるか。毎月の管理費や修繕積立金の金額は妥当か。修繕積立金の貯蓄額は充分か。

一回の大規模修繕に必要な費用は、一戸あたり100~120万円です。大規模修繕は国土交通省によれば、12年に一度を目安に行うこと、と推奨されていますから、ここから逆算すると毎月の積み立て金額は、1万円~2万円前後が目安となります(※占有面積や、マンション全体の住戸数によっても変わります)

管理費や修繕積立金の滞納状況も確認したいところです。とくに大規模なマンションでは、数件の払い忘れはままあるものですが、長期滞納が何件も放置されているのは考えものです。

建て替えの可能性は……

部屋の内装や、キッチン・システムバス等の住宅設備機器はリフォームで変えることができますが、広さや陽当たり・眺望はあとから変えられません。内覧では、このような「リフォームで変えられない部分」をしっかりとチェックしましょう。

またリフォームやリノベーションをお考えの方は、間取り変更は可能か、水回りの移動は可能か、バリアフリー化できるかといった点を確認してください。物件によっては、希望通りのリフォーム工事が出来ない場合があります。

マンションでは住戸の外(共用部分)はリフォームが出来ません。
エントランスのオートロックや、エレベーターの防犯カメラなど、とくにマンション全体のセキュリティに関する部分は、個人では解決が難しいため、自分が求める水準をもともと備えているかどうか、購入前に確認しておくことをおすすめします。

なおバルコニーや玄関ドアは、住戸に接合していますが、共用部分に含まれます。バルコニーに目隠しを設置したり、玄関ドアを交換したりといったリフォームは、基本的に認められませんのでご注意ください。

このことは意外とご存じない方が多く、「バルコニーを塗り替えたい」「玄関ドアを防犯性の高いものに交換したい」などと仰る方がいらっしゃいますが、原則できませんよ、とお伝えすると驚かれることもしばしばです。

いずれにしましても、築年数が新しくてもポスト付近にチラシが散らかっていたり、自転車の駐輪マナーが良くない物件などは管理状態に不安を感じることもあるかもしれませんし、築年数が古くても維持修繕をきっちり計画的に進められていたり、住民のマナーが良いと感じられる物件は私どももお勧めしやすいです。

私がマンションでその物件の管理状態などを図るポイントは、

・駐輪場の整理整頓具合

・ポスト付近の様子

・マンション内の張り紙(注意喚起の多い物件かどうか)

・エレベーター内部の状態(汚れ・傷・匂い)

です。

ぜひ参考にしてみてください。

それではまた!

投稿日:2020/11/08   投稿者:加我 聡(リーダー)
過去の投稿